アルブチンの美白効果
美白化粧品で、アルブチンという言葉を目にします。
美白ケア成分も色々ありますが、
アルブチンにはどんな美白効果があるのでしょう。
アルブチンとは
美白成分として知られるアルブチンは
ハイドロキノンとグルコース(糖)をβ結合してつくられる
ハイドロキノン誘導体です。
資生堂が開発した、厚生労働省認可の医薬部外品美白有効成分で
現在は、多くのメーカーの美白化粧品にも使用されるようになりました。
コケモモや梨、ウワウルシなどの植物にも含まれている
天然型フェノール性配糖体です。
アルブチンの種類
アルブチンには2種類あります。
β-アルブチン
現在、市販されている化粧品に配合されたアルブチンの成分表示に記載されているものが、β-アルブチンです。
α-アルブチン
α-アルブチンは2002年にから、美白用化粧品原料として販売されるようになった
比較的新しい物質です。江崎グリコが独自の配糖化酵素を利用して開発したα-アルブチンは、
ハイドロキノンにブドウ糖をα結合で転移させた物質です。
アルブチンの美白作用と効果
医薬部外品として承認されている美白剤のアルブチンは
シミ・ソバカス・日焼けの原因となる、メラニン合成に関わる
チロシナーゼという酵素に直接作用し、
過剰なメラニンの生成を抑制するため、シミ・ソバカスができるのを防ぐ効果が期待されます。
β-アルブチンとα-アルブチンのどちらもチロシナーゼの抑制効果があります。
αアルブチンはβ-アルブチンの10倍のチロシナーゼ阻害効果があります。
美白効果があるとされる成分には
それぞれ、異なる作用、働きがあります。
チロシナーゼ酵素の活性を抑える阻害
肌に滞留しているメラニン色素を代謝する
抗酸化 など。
アルブチンの安全性
1990年に医薬部外品として承認されていて、長年の使用実績の間に
皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどありません。
また、アレルギー等の報告もなく、安全性に問題のない成分であると考えられます。
現在のところ、10%アルブチン水溶液と化粧品製剤の単一パッチテストで
非刺激性であることが証明されています。
化粧品毒性判定事典による毒性判定でも、「毒性なし」と判断されています。
ハイドロキノンは、強力な美白作用がありますが、一方で
刺激が強く、注意が必要な成分です。
アルブチンはハイドロキノンとグルコース(糖)をβ結合してつくられる
ハイドロキノン誘導体ですが、ハイドロキノンと比較して
極めて毒性が低いことがわかっています。
これはハイドロキノンに糖(グルコース)が付加することで
細胞毒性が大きく低下したものと考えられています。
また、ハイドロキノンもメラニン合成酵素であるチロジナーゼの阻害剤ですが、
アルブチンが皮膚に作用する仕組みは、皮膚に浸透する時、
分解して糖から遊離したハイドロキノンによるものではなく、
アルブチン本来のもので、ハイドロキノンによるものではありません。